ベトナム人を採用する!人事担当が知るべき2つのポイント
今日の日本では、介護業界、システム業界、サービス業界など様々な分野で人材不足が叫ばれています。予算に見合った人材を見つけても、すぐにやめてしまったり仕事にやりがいを見いだせなかったりといった理由で長期に渡る雇用の実現が難しくなりつつある現状から目をそむけることは不可能です。
東京や大阪など国内の大都市で就労する外国人を見かけるのも珍しくなくなって来ましたが、とりわけ見ることが多くなったのがベトナム人なのではないでしょうか。特定技能の在留資格により現在日本でのベトナム人の労働人口は、貴重な人材となりつつあります。すでに多くの業界で噂されているように、ベトナム人の勤勉さとまじめさが日本の業界と相性がよく、現場で大きく活躍しており、外国人採用は注目を浴びています。本記事では、ベトナム人を採用したいと検討している担当者が知っておくべきポイントに焦点を当てていきます。
ベトナム人の「家族」の文化
初めにはっきりとお伝えしておかなければならないのは、ベトナムと日本の人付き合い文化の違いです。日本では数十年前から核家族化が進み、人とのコミュニュケーションが少なくなりつつあります。1970年代には珍しくなかった二世帯型のいわゆる「サザエさんファミリー」も見かけなくなってきました。
対してベトナムでは生活のあらゆる点で家族を最も大事にします。ベトナムの都市部に住む夫婦は結婚してからすぐに親世代との同居を始める家庭が多く、育児にも2世代で取り組んでいます。もちろん父親も育児には積極的なため、子供の用事で半日休暇をとることも少なくはありません。
日本企業の人事担当者にとって、ベトナムの「家族」の文化を理解することは、同じ企業の中で共に働くことを考慮すると、非常に重要であると言えます。このポイントに関して職場全体での理解を深めないでいると双方にストレスがたまり、結果的に仕事へ支障がでてしまう、勤務継続を諦めざるを得ないケースも少なからず見受けられます。
職場の同僚や上司・部下から、交流をかねて週末にホームパーティに招待されることも珍しくありません。その場合は積極的に参加し、ベトナム人社員との交流を測ることをお勧めします。
ベトナム人とのチーム作りに必要なこと
では、ベトナム人とチームを編成する際に、必要なことは何でしょうか。
どの業界でもチームワークやチームビルディングは必須だと思いますが、ここで重要となってくるのはチーム内のコミュニュケーションの活性化です。
日本の企業ではチームビルディングのための飲み会や社員旅行を嫌厭する雰囲気もありますが、ベトナムでは違います。同僚や上下関係含む職場での人間関係は日本人の築くものよりもずっと深いと言えます。
例えばとある企業の社員満足度アンケートでは、多くの社員が社員旅行の改善に関して意見を投稿しました。ベトナムでは経済的な理由からまだ旅行は特別なものと考えられる風潮があり、年に一回の社員旅行は社員にとって大きなモチベーションとなります。
家族を大事にするのと同じように、職場の同僚ともたくさんコミュニュケーションをとり、ランチや飲み会も積極的に参加する傾向があります。ただここで一つ注意するべきなのは、前述のとおり家族を大切にする文化のため、飲み会にはきても三次会、四次会とあまり遅くまで残る人は少ないため、プレッシャーをかけすぎないようにすることが大事です。
まとめ
もちろん個人差はありますが、 ベトナム人の国民性としてよく挙げられる「勤勉さ」「まじめさ」「人を大切にするところ」は、日本人ととても相性がよく、多くのベトナム人の方々が日本企業で活躍されています。
時として、我々日本人にとって理解しにくい面・異なる考え方・価値観で衝突することもあるかもしれません。でも、そんな時こそ、互いに価値観を尊重し、相互理解の意識で積極的に、関わり合いを持ってみてはいかがでしょうか。日本人の皆さんも、ベトナム人の皆さんも、日々楽しく、円滑な業務ができるよう、コミュニケーションを楽しんでみてください。