IT企業の90%が21年に人材の新規採用を計画、人材不足が課題
ベトナムのIT企業の90%超で2021年に人材の新規採用の需要があり、IT企業の50%で+11~20%、25%で+21~30%の事業拡大の計画があるという。
インターネット上で求職求人情報サービスを提供するエン・ジャパン株式会社(東京都新宿区)傘下のナビゴスグループ(Navigos Group)がこのほど、「IT人材の状況と新技術に対応する採用計画」に関する調査報告で明らかにした。
調査報告によると、ベトナムでIT企業を設立することには、
◇競争力の高い人件費
◇若年人材・国内総生産(GDP)成長率に基づく安定した経済
◇質の高い教育を受け聡明でビジョンを持った質の高い人材
という3つのメリットがあるという。
一方で、労働市場におけるIT人材の不足が、IT産業にとって大きな課題となっている。特に人材が不足している分野は、
◇フルスタックエンジニア:49%、
◇JavaおよびJavaScriptの言語を使えるエンジニア:27%、
◇インフラストラクチャアーキテクト:22%。
IT企業における実務経験者の給与レンジは、701~1000USD(約7万5000~10万7000円)で、251~500USD(2万6900~5万3000円)または501~700USD(約5万3600~7万5000円)で推移する他の業種に比べて一段と高い。また、調査結果によると、労働者の転職理由の上位には給与と福利厚生が挙げられている。
ナビゴスグループベトナムの越前谷学 代表取締役社長は、IT企業の発展により新たな雇用創出が著しい一方、IT人材の需要が高まる中で企業は今後人材不足に直面するとし、人材の足を繋ぎ止める策を用意しておく必要があるだろうと指摘する。