日本企業と外国人就労者の架け橋!!

QUAHR株式会社

4~6月の中・上級人材需要、観光・飲食業界で前期比+10%回復

社会的隔離措置が終わって「新しい日常」が始まり、消費者の消費活動に回復が見られたのに伴い、消費者向けのサービス業では求人需要が回復した。一方で外国企業との取引は引き続き落ち込んでいることから、企業向けサービス業の求人需要は回復の兆しがなく、各業界の中でも前期と比べて最も大きく需要が落ち込んだ。

求人需要の回復が最も顕著だったのは観光・飲食業界で、前期比+10%上昇した。また、マイナス成長となったものの▲10%前後の減少に留まった業界は、
◇ヘルスケア
◇ライフサイエンス
◇不動産

反対に前期と比べて最も求人需要が減少した業界は、輸送、通信、広告で、いずれも▲58%減。次いで、製造業における販売・マーケティングが▲38%減だった。

衣料品などの縫製業は、米国や韓国の外資系企業を中心に管理職および中間管理職の求人需要が回復した。中でも米国の小売店に向けた安価な価格帯の衣料品の縫製は受注が活発化している。

ベトナムEU自由貿易協定(EVFTA)が8月1日に発効したことを受けて、EU諸国との取引が再開された際は特に織物や履物、エネルギーの分野で雇用の機会が増えることが見込まれている。

エネルギー分野では多くの外国人専門家や海外で就労しているベトナム人エンジニアもベトナムでの就労の機会を模索しているという。一方で求人が求職を上回る成長を見せていることで専門性の高い人材や管理職の人材が不足傾向にあるため、同業界では求人需要の増加傾向が続くと見込まれる。

さらに4~6月は世界各国の電機・自動車分野の企業がアジア域内の他国からベトナムへの工場移転計画を再開したことで、同分野および関連する裾野産業での求人も増える見通し。

ベトナムで新たに会社を設立した日本企業では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けて会社の主軸である日本人管理職が訪越できない状況が続いている。これにより、企業の操業開始や採用活動を延期しているところも多い。

銀行業界は営業予算の見直しが進められており求人需要は減少している。しかし4~6月以降、生命保険とのクロスセールスが活発化しており、これらの販売形態に必要となる行員や専門職の求人需要が増えてきている。

日用品や小売の業界は前期に引き続き、新型コロナにより事業計画や収益に大きな影響を受けている。多くの企業で人員削減や給与調整を余儀なくされているため、同業界の採用活動は鈍化している。

教育業界は外資のインターナショナルスクールやバイリンガル教育機関などが新設されている。子育て世代による子供への投資も増加傾向にあり、同業界の求人需要は今後も安定した状況が続くことが見込まれる。ただし、事業主が慎重な採用基準を適用していることから、求人倍率は高くなることが予想される。


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